3.塩水噴霧試験による耐摩耗性皮膜の耐食・防食の比較と評価
|
(有明工業高等専門学校・物質工学科)
|
3 |
結言 |
耐摩耗性溶射皮膜の「耐食性」および「基材に対する防食性」を評価するために、2種類のサーメット皮膜、2種類のセラミック皮膜およびハステロイC 276溶射皮膜、硬質クロムめっき皮膜に対し塩水噴霧試験を行った。
得られた主要な結果は以下のとおりである。 |
[1] |
硬質クロムめっき皮膜に比べ、試験に供した4種類の溶射皮膜の「基材に対する防食性」はかなり高いことが確認された。 |
[2] |
試験に供した溶射皮膜の中で「耐食性」および「基材に対する防食性」が最も高い皮膜はWC/Cr3C2/Ni溶射皮膜であった。 |
[3] |
2種類のセラミック溶射皮膜には気孔が観察されたが、樹脂による封孔処理の効果で基材の腐食は発生しなかったと推測される。
|
|
|