| 潤滑油として基油と合成油を用い、相手材としてほぼ同寸法の鋼球とSi3N4球を用いて摩耗試験を行った。どのような条件下でも安定して高い耐摩耗性を示したのは二つのWC系皮膜である。またこの皮膜は相手材も摩耗させない。硬質クロムめっき皮膜は、相手材が鋼球で合成油を用いたとき、摩耗量が増加した。二つの酸化物セラミックス皮膜は、耐摩耗性はWC系に比べて劣り、さらに相手材を摩耗させる。摩耗の形態は、ラメラーのはく離のようである。ハステロイC276は相手材が鋼球では耐摩耗性は悪いが、相手材がSi3N4の場合、酸化物セラミックス皮膜よりも優れた耐摩耗性を示した。 |
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（2005年9月 足利工業大学 工学部機械工学科 戸部省吾）
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